2016/10/2 夜 仏前
不動様
ここは そなたの居る所ではないとわかっておるであろう。
そなたの行くべき所に、行かねばなるまい。
何か 言いたいことがあるのか。
○○
大きな悲しみが 私を襲った日の恐怖が忘れられないのです。
これはこの世に生きていた時のことです。
今から、30年位前 亡くなった。浄土に行きたいけれど、行けない訳がある。
ここに家があり、家族がある。
置いて行くことはできない。
(伴侶が)どこにいるか、わからない。探している。
その伴侶とともに、逝きたい。
不動様
この世に 生きる者の宿命たれど、
愛する者との別れは 悲しきこと。
されど、執着することなく、別れ行くことが
更なる世界への入り口となり、
また 愛する者を助くる道でもある。
何もできぬ身でありながら、
傍に居たいことは、わからぬでもないが、
されど冥土の国は、また各々がともに行く道
違いたれば 働きも違う。逢えぬことではないが、この世の出逢いも
映世(うつしよ)なりぬれば、執着捨て
大我たる 御仏の心に近づくことが、
誠に与えられし道たれば、早う帰るが良かろう。