一日一生

【御言葉】
そなたが 感じおること
これが 大切なことである

今を生きる者のみな
この欲求に 苦しむもの多し

そなたが道にて これをえんし
良きところの 導かん
そなたが学びで いかせやらん

2019/2/22 夜 仏前

【妙心のひとこと】
『そなたが感じおること』とは・・・・
私たちは「認められたい。褒められたい。」という承認欲求を、強弱の差はあっても誰もが持っています。偶然耳に入った人生相談の放送。『何もやる気が起こらない』という相談者に、あなたは『承認欲求』が強かったのですねと、回答されていました。

振りかえってみれば、私も給料の多さよりも、この承認欲求を満たされる仕事を好んでいたと思います。やはり、自分の居場所というか、居心地の良い場所がいいと思う方は多いと思います。

この承認欲求が満たされない思いを、仏教の教えでどう解消するのか探っているところに、『般若心経』の『無』であるという教えが出てきました。今、目の前にあるものも、見えない人の思いも、すべて変化するものであり、そのままであり続けるものは何一つない。だから、今だれかに認められていたその価値観もまた評価されない出来事も、未来永劫続くものではなく、また自分自身も変化するものであり、永久ではない。他者の評価に一喜一憂することもなく、故に悩む必要もないと。

そうですね。相手がどう思おうが、自分は自分であり、自分で自分をまずありのままでその場を受け入れることでいい。

比叡山で二千日回峰行を満行された故酒井阿闍梨のお言葉に『一日一生』という言葉があります。毎日生まれ変わる気持ちで日々を大切に生きていくことが大切というお話ですが、まさにそういうことだと感じ入りながら、スッキリとした気分にさせて頂きました。