金峯山寺参拝と吉野の旅を終えて -9-

 この度の旅は、いつもの一人旅と違い、初めての奈良を訪れる夫とのふたり旅でした。
歴史の大好きな夫は、まるで子どものように飛行機の上から、史跡の写真を撮ったり、また、最後のおまけに立ち寄った法隆寺も含め、奈良という地の自然の豊かさと歴史の深さに魅入られたようで、一緒に行くことができて良かったとつくづく思いました。

単に家族旅行に出かけたと思われるかもしれませんが、留守を守ってくれる家族、宿泊させて頂けるホテル、往復の交通、必要な資金を蓄えることができる職、不在の間の仕事を引き受けてくれる人、全ての条件が揃って実現できることが、本当に感謝なのです。帰宅して一番にすることは、やはり、神仏への旅行中の無事の感謝と、家族を守って頂いた感謝の想いで、祭壇、仏壇に手を合わせること。

神仏の御守護にすべてが『感謝』のひとことなのです。

日々の暮らしの中で、私たちが当たり前と思うことが、実はたくさんのご縁と働きの元に、結果として出来上がっていることを忘れている時、きっと何かトラブルが生じ、『何か忘れているんじゃないの?』と教えてくれているのです。

この度の豪雨では、『何かを忘れていないのか』『それに薄々気付いているんじゃないのか』と私たちに語りかけてくれているように思います。私たちひとりひとりに出来ること、『ありがとう』の心からの思いを常に忘れてはいけないと思います。